第31章 Birthday Date.
あ、れ?や、血、吸われて…。
血が体内を動くのがわかって、急激に失われる感触にサッと体が冷たくなる。
ただ次の瞬間、こらえようもない程の熱が首筋から流れ込む。
おしっこをしたばかりで微妙に、その…敏感になっているあそこにひびく。
「松川先輩?」
はっ、と白い息が口から出た。
「悪い。我慢しようと思ったんだけど無理だわ」
ふっと首筋に息がかかる。
あ、キス?
松川先輩の顔が上がってきて私の唇をさらう。
冷たい。
さっきはあったかいっておもったのに。
口を開いて深く口付ける。
舌も唇もつながっているかのように吸って舐めて。
「松川先輩、らめ、電車くる…」
ふにゃふにゃになりながらも一応拒否してみた。
「一本後にする……だめ?」
手をきゅっ、て握られたら…断れないじゃん?
「良い、です」
結局流される。
だめ?何で?…だめじゃないかな?
「つむぎ」
名前を呼ばれた。
多分今日が初めて。