第27章 白齣
温室が完成した。
みなさん覚えていらっしゃるだろうか?
そもそも私が人身御供になったのは部費アップの為。
それで作る新しい温室の為である。
で、やっと完成しました。
東北の冬はきつい。
雪が降るし山岳部だから風も強い。
越冬が難しい植物もある。
だから温室が完成してほっとした。
可憐ちゃんは日に日に丈を伸ばしている。
来年は花が見られるかもしれない。
今日も丁寧に温室の中の植物を手入れしつつ顔がニヤける。
やっぱりここにいる時間が一番なごむ。
園芸部の領域周りには彼岸花が咲き誇りまるで墓場への道の様だ。
だから『あの人達』は近付けない。