第23章 BITTER オレンジ
「ヤラないの?」
「やる」
京谷先輩が近付いてくる。
「ちっこい」
べしべし頭を叩かれた。
「ちっさくないですっ、みなさんが大きいんです」
むう。
私からじゃ京谷先輩の肩くらいしか叩けない。
「フハッ」
京谷先輩が笑う。
うわぁ、可愛い。
なん、か、…不良っぽい外見なのに笑うと幼い感じになってギャップある。
ギャップ萌えの再来に私は動揺した。
やっぱりだめだ。
ドキドキする。
「…」
黙ったまま引き寄せられてキスした。
ちゅっちゅっと何回もあやすみたいに優しい口付けに恐怖は小さくなって、代わりに体がふわふわしてくる。