第23章 BITTER オレンジ
「何を、したら?」
中を探られながら答える。
背中を冷たい汗が流れた。
なのに、…なのに体の中では熱がくすぶっている。
一皮むけたらもう私は…。
「ねー、狂犬ちゃん、折角だしいっぱい補給させてもらいなよ〜」
指が引き抜かれる。
目隠しと手枷が外された。
一一振り向く。
みんな、怖い顔をしている。
及川先輩は声音とは全く合わない険しい表情だ。
「ほら、狂犬ちゃん、やっちゃって」
「チッ…ッス」
「ねぇ!オレ主将!先輩!舌打ちって何?!」
「チッ…」
京谷先輩…………及川先輩には雑だなぁ。