第20章 その先のJustice.
「食べないのか?」
スプーンをもったままかたまっている私に一先輩が云う。
「い、…いただきます」
何か、恥ずかしい。
自分で作ったのに。
まあ……ただのオムライスとスープだけどっ。
むしゃむしゃ取り敢えずご飯を食べる。
「てか、親は?」
「片付けしたら寝るって」
「それだけ?」
「もう遅いですし、いくら男性でも夜道は危険ですから良かったら泊まっていって下さい」
おかしいよね。
男の子が来てるの分かってて放っとく親なんて。
まあ、でも事実母は何も云わなかった、否、『学校にはきちんと行きなよ』って云ったか。
でもそれだけ。
私の作ったオムライスを食べて寝室に引っ込んでしまった。
多分騒いだりしなければ出てくる気はないだろうから洗濯しようが風呂場を使おうが気にしないんだろう。