第20章 その先のJustice.
「こいつは俺の彼女になったから」
事も無げに発表された事実にその場にいた全員が息を飲んだ。
肩を抱かれた私さえも。
みんなは目配せしたりパチクリしたり、口をパクパクされたりむせたり。
「ふーん、じゃあ薔薇の花嫁やめるの?」
静かなざわめきを切ったのは国見くんだ。
「や、やめない」
私の答えに又場がざわめく。
「え、でもそれじゃあ」
金田一くんが私を見る。
うん、だよねぇ。
やめるって、彼氏専属になるって普通は思うよね。
「こいつの自由意志にまかせる」
我が彼氏ながら豪胆というか、突き抜けているというか…、一先輩は中々切れ者だ。
一一私に選ばせるんだから。