第10章 リトルディト
【木原視点】
午後の授業は何とか出て、放課後は部活動!
ほんとこれしか最近楽しみがない…。
園芸部の敷地にある花に水をやったり堆肥を作ったり学校の花壇の雑草をぬいたり。
結構色々やる事はあるんです!
「やっほー、つむぎちゃん」
花壇の草むしりをしていた私は振り向いて眉をひそめた。
一一及川先輩だ。
「すみません、呼び出しでしたら、ちょっと待ってもらえますか?」
草むしりをやりきってしまいたい。
「んーん、違くって、君はもうお家に帰るの」
?
意味が分からないですね。
「及川さんがありがたーくも、送ってってあげるから早く荷物持ってきて?」
にこって擬音がつきそうな爽やかな顔。
気持ち悪い。
嫌いだな。