第3章 気付くのはいつも突然*黄瀬涼太
進めては抜き、進めては抜き…何度も何度もそれを繰り返していた…という所まで記憶はあった。
いつの間にか全部入るようになったれんの膣に、気付けば無我夢中で腰を打ち付け、激しく柔壁を犯す獣が一匹。
纏わり付いて、蠢き、締め付けるナカが出口の無い快感に黄瀬を引きずり込んだ。
れんの方も容赦なく最奥を突かれ、限界を超えた繋がりに口から出る嬌声が止まらなかった。
(奥…突かれ、て…キモチ、イィ…っ!)
「あぁン、んっひィあっああ、ンぅっ!」
れんは既に二回もイッたというのに、黄瀬の腰の動きはスピードが速くなる一方。
れんを強く腕に抱き、対面座位で下から突き上げると、れんはまた絶頂へダイブして意識を飛ばす。
しかし悦楽によってすぐに暗闇の世界から連れ戻される。
「…あ…あんぅ…」
声が飛んで嬌声も少なくなり、強烈な快感に体が震える。
頭が真っ白になって何も考えられず、れんはただ黄瀬に突かれた。
いつまでそうしていたのか、黄瀬の呻くような声と共に、腰の動きが止まった。そして、ナカで何かが弾ける感覚。
顔を歪めて吐息を漏らし、お互いベッドに倒れ込む。
最後にもう一度奥を突いて、黄瀬が自身を引き抜こうとする。
「あァ…。」
切ない声が自然と零れ、無意識に黄瀬の亀頭を締め付けた。
黄瀬もまだれんと繋がっていたかったが、ゴムが破けてはいけないため、身体を起こして全部抜いた。
まだ呼吸が定まっておらず、二人とも抱き締め合って行為の余韻に浸った。