第2章 好きなのに*六道恭平
「あっ、あっ…フぅ、ん…」
もうれんはヘトヘトなのか腕に力が入らず、顔をベッドに付け、腰だけを高く上げた状態で俺に突かれる。シーツからくぐもった声が漏れ、俺はれんの腰に手を回してその頼りない身体を支えた。
ラストスパートが近づいて来て、俺は一層律動を激しくする。
「ん…むぅ、ん…っ!」
れんも絶頂が近いのか、腰をくねらせて秘部を俺の身体に押し付ける。
「は…れん…っ、くっ!」
パンパン…グチュグチュ…乾いた音から濡れた音まで、卑猥な不協和音を奏でながらお互い頂へと登り詰める。
激しい律動に泡立った愛液と白濁が溢れてシーツに大きなシミを作り、れんのつま先がピンと伸びて背筋を弓なりにしならせ、遂にその時が来た。
「ああーーー」
間延びた絶頂を教える喘ぎ声と共にナカが自身に絡みつき、蠢いて俺を更に奥へと誘いながら締め付ける。
最高の瞬間を迎えた媚肉の圧力と誘う動きに、喉を反らせて感じ入った。
「はっ、く…れん…!」
それに耐えられなくなった俺は腰をピタリと隙間なくくっつけ、奥の壁に亀頭を擦り付けながら欲を放出した。
同時にれんが三度目の潮を噴き、快感に全身を震わせながらベッドに沈み込んだ。俺はれんの腟から自身を抜き、腰を支えていた腕を解き、仰向けにして今にも意識を飛ばしそうなれんにキスをした。
「っ、はぁ…はぁ…」
「れん…大丈夫か?」
「だ、いじょう、ぶじゃない…です…。」
俺は息も絶え絶えに弱々しく笑うれんに、もう一度キスをして、その細い身体を抱きしめながら隣に寝そべった。
(やっぱれんじゃないと俺はダメだな。)
さて、この体液で汚れたシーツはどうしようか。
それはまた明日考えよう。
「れん、俺にはやっぱりれんしかいない。だから、ずっと一緒に居てくれ。」
「はい…!」
俺に抱きついたれんが、静かに笑って目を閉じた。
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