第17章 【夜シリーズ】イロコイ【緑谷出久】
私の中で膨らんでゆく決意が、我武者羅に自分の体を動かしていた。
夢中で陰茎をしゃぶっていたそんな私を出久が制止して、口から自身を引き抜く。
必死すぎて出久に引かれてしまったか…?
冷やっとする気持ちが芽生えた私を安心させるように、出久は私の頭を撫でて肩に手を置き、そっと押し倒す。
「君の気持ちはすごく伝わったよ。だから、僕からお返し。」
「出久…」
彼の厚い胸板から伝わる鼓動が、この状況をよりリアルに彩ってくれる。
包み込まれるような彼の温もりは火傷しそうな熱となり、視線が絡めば私は自分から身体を差し出した。
「はぁっ…あん…あっ」
「れんさんのナカ、厭らしく濡れてるね…」
ツルリとした先端が花弁を押し広げ、蜜壺に入ってくる直前に出久が放った言葉で顔が紅潮する。
彼はそんな私を愉しそうに上から見下ろし、口角を緩やかに吊り上げた。
そのまま熱塊をナカにグッと押し込み、歓喜に震える肉筒を満たしてゆく。
「んぁあ…出久…ッ、は、…!」
焦らすように浅い部分を嬲ると一気に奥を貫き、入口まで引き抜いてまた奥に戻る。
脆い理性など彼の律動に呆気なく陥落し、私はただ嬌声を零すしかなかった。
(好き…好き…っ…!)
彼を絶対に離したくない想いが強すぎて、腕は彼の首に巻き付き、蜜壺は忙しく収縮して熱塊の形を記憶するように蠢く。
「れんさん…」
ぼやける視界の中で、彼が私の名前を呼びながら笑いかけてくれた気がして…幸福感に酔った私は彼に身を委ねた―――――