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【短編集】ILY【R18】

第17章 【夜シリーズ】イロコイ【緑谷出久】


「だって…出久は……」

ホストだから。

その一言が声にできなくて、黙り込んだ私の真意を出久は理解してくれた。

「うん。ごめんね…君の気持ちに応えてあげたいけど、誰か一人を特別扱いはできないんだ。」

「あ…私こそ、困らせちゃってごめん…」

…少しだけ、チクッと痛んだ心。

恋人なんて無理なことは望まないから、出久の特別になりたい…。
他の女じゃなく私を選んで貰えるような、そんな人になりたい。

(どんなことをしてでも、出久の一番に……)

彼と出会ったことで生まれた淡い恋の種。
咲かせた花の色は、恋とはかけ離れた醜い欲望。

その花に魅せられた私は、自ら出久にキスをした。

「れんさん…」

「……私、出久がyuueiで一位になれるよう、全力で応援する。」

「でも、それじゃれんさんが大変な思いを」

「いいの…!私は大丈夫。」

「…そっか。嬉しいけど、本当に無理はしないでね?」

「うん。」

小さくリップ音を立てて唇が重なり、私は瞼を閉じた。
出久のキスを受けながら、彼の腕に溺れていく。

「ア…っ」

秘部を撫でた彼の手に愛液が絡み、テラテラと淫靡に光った。
濡れた指を這う赤色の動きに見入っていると、私の目を見て出久が悪戯に微笑んだ。

官能的な彼の色香にあてられて、グラっと視界が歪む。
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