• テキストサイズ

【短編集】ILY【R18】

第15章 セイレーン*リヴァイ


私は、彼に出会えてよかった。
あの彼女が居なければ光すら当たらない存在だけれど、それでもひと時の幸せを味わえた。

もう…それでいい。


私は娼館を抜け出して、町で一番高い塔の上に立つ。

そよ風が吹き抜け、生まれて初めて感じた開放感。
街並みや遠くの景色を眺め、まるで神様にでもなった気分だ。

行き交う人々の波を見つめては、切に願う。

誰もが光を浴びて生きてゆけるようにと…

そして目を閉じ、体を前に倒す。




あの青い空に飛び出せば…

後はただ、翼の折れた鳥のように………


後書き→
/ 245ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp