第14章 鶴の一声＊○空条承太郎、花京院典明

思わず下半身に手を伸ばしかけて、ハッと我に返る。
ダメだダメだ！
これ以上痴女であることを晒してはいけない！

疼く秘裂から蜜が溢れる感覚に身震いし、頭を振って煩悩を払う。
馬鹿みたいに蠢く内壁が刺激を求めるが、今はそれどころではないのだ。

承太郎の指は艶めかしい動きで花京院の感じる場所を探り、下着越しでもくっきり形が浮き出た肉棒を撫でる。
先走りが滲んだ箇所から、ツー…と人差し指を這わせ、花京院が息を潜めた部分に目を付けた。

「ああっ、あ、」

「ここがいいのか？」

布越しに花京院の肉棒を掴み、親指の腹でクニクニと押してみる。
陰嚢に近い裏筋を刺激され、花京院の腰が浮く。
紅色の目尻から悦楽の涙がこめかみに流れ、暴れる手がシーツを手繰り寄せた。

「ああっ…もう、だめだ、このままじゃ…っ！！」

髪を振り乱して喘ぐ花京院の顔が、次第に険しくなり、眉間に濃く皺を作った。
喉を逸らして顎を突き出し、ヒュウッと細い息が聞こえた直後、花京院の陰茎が承太郎の手の中で大きく振動する。

「んん、っーー！」

短く噛み殺した絶頂の声と共に、濃く粘着質な灼熱が勢いよく噴き出す。
それは下着にシミを作り、快楽が凄まじかったことを示していた。

パシャ…
放心状態で唇を開き、茹でダコのように真っ赤な花京院の顔をアップで撮りました…。

ここまで来ると、煽情的にも程があると文句を言ってやりたい気分になる。
今の花京院はきっと、私よりも男を誘う表情をしているだろうと思い、勝手に嫉妬もしてしまった。

「悪いな。興奮して意地悪しちまった。」

「っ、あ、あ」

…もうそこに私の知っている承太郎はいなかった。

私の視界に映るのは、赤くなった耳を舐め回し、甘噛みして口元を歪める捕食者。
これから喰われる可憐な青年は、全身が痺れる程の快感に四肢を強張らせる。

花京院のシャツは早々に脱がされ、残るは下着のみ。

「このまま抱かせてもらうぜ花京院。」

この異様な空間にもすっかり慣れ、籠った熱気に酩酊してしまった頃、いよいよ花京院の最後の布に手がかけられた。