第14章 鶴の一声*○空条承太郎、花京院典明
承太郎はとにかくカッコよくて、クールで、エロい。
何がエロいって、シャツに浮き出るその腹筋…滲み出る雄の空気感…。
花京院は優しくて紳士的で、時々見せるSっ気もたまんないし…彼氏にしたら趣味が合いそうだし…。
もうどっちも大好きだよねー!ってホテルのベッドの上でひとり悶える。
枕に顔を突っ込んで、「ギャーーー!」と悲鳴を上げては賢者タイムに突入し、不毛な妄想をした事を後悔する。
ま、いつも10秒後にはまた妄想再開するんだけど。
でも私の野望は、どちらかと付き合いたいとかじゃない。
両方と付き合いたいとかでもない。
二人が!イチャイチャしてる!姿を!見たい!
承太郎はどこからどう見ても花京院の事が好きだし、花京院はそのことを知ってか知らずか、いつも承太郎を振り回すようなことをするし。
くっつけぇええええ!
もう恋人同士になって腐った私を楽しませてくれ!
今日の夜は少し冷え込んでいるけど、私の部屋の空気は上昇する一方。
膨れ上がる欲望は部屋の中で渦巻き、とてつもない熱気と化している。
どうにかして私利私欲に走る方法はないのか…
「ハプニングとか、起こったらいいのにな…。」
考えても何も思いつかないし、半ば諦めモードになりながら、私は目を閉じて自分の世界に閉じこもった。
承太郎と花京院がイチャイチャする夢が見れますように…空で輝いているであろう星を想像し、眠るまで頭の中をパーティー状態にした私であった。