第8章 わたしたち*緑谷出久、飯田天哉
排泄に似た感覚が神経を駆け回り、れんの毛穴から玉のような汗が流れた。
締まりを堪能するように緑谷が腰を動かすと、薄い壁を隔てて飯田のモノと擦れ合う。
不快感を顕にした飯田の顔を見ても尚、緑谷は清々とした表情を変えない。
「ほら、飯田君も動きなよ」
参加を促された飯田はれんの頭を抱き寄せて、短いストロークでナカを突く。
「あ…ああっ…ん゛」
くぐもった喘ぎ声しか出せない。
初めて後孔を弄られて感じるなんて、自分はなんて厭らしい女だと思ってしまった。
それもその筈、苦しそうに悶えるれんの直腸は、優しく緑谷に絡みついてキツく搾るように蠢いているのだ。
あまりの気持ちよさに緑谷の顔が歪む。
「…っ…あああ、あっ、イっちゃ…ンっ!」
飯田がれんの感じる部分を狙って打つと、れんは全身をしならせて激しくイッた。
ヒクヒクと痙攣した後孔が良すぎて、我慢できずに緑谷が白濁を流し込む。
波打つ膣も飯田を奥へ奥へと迎え、感じた熱に悦びが芽生えた。
「ハァ…やっぱり陽月さんは最高だよ…これから、もっと一緒に楽しみたいな…」
掠れた緑谷の低い声が背中を湿らせる。
「んァ…一緒……?」
二人が放った情熱に感じていたれんは、脳を覆う霧に思考を阻害されて間抜けな声を出した。
「くッ、は…まさか、俺も入ってるとは言わんだろうな?」
柔壁に剛直を包まれて満足気な飯田は、声こそ嫌がっているようだが、顔は冷酷な笑みを浮かべて瞳の奥を曇らせていた。
堕ちた…
緑谷はニタリと口角を上げる。
君の正体が解ったよ…歓喜の声を胸に響かせる塊に囁いて、再び腰を進ませる。
れんは体の芯から震える程の愛に酔狂し、満たされた溜息を一つ、瞳を閉じて熱が漂う空中に吐き出した。
………わたしたち、これから…ずっと………
一緒なんだよね……………?
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