第7章 気まずい2人
ーtorn sideー
とりあえず亮ちゃんを俺の部屋へと運ぶ。
「亮ちゃん…大丈夫?」
ソファーでぐったりしてる亮ちゃんに声をかける。
「おん…」
確か、水分摂った方がええんやっけ?
「水要る?」
「大丈夫やで…」
「えっと…何が要るんやろ…?」
あーっ、分からへん。
よくよく考えたら、俺逆上せたこと無いから分からへんわ。
それについて勉強もしてへんし。
「大倉…」
下から亮ちゃんに真剣な表情で見つめられる。
「な、何?」
「大倉ってさぁ…」
「おん」
「好きな人とか…居る?」
「え⁉︎」
「居るん?」
「えと…おん…居る…で」
「そか…俺の知っとる人?」
亮ちゃん?なんでそんなこと聞くん?
「知っとる人?」
よっぽど聞きたいことなのか、もう1度尋ねて来る亮ちゃん。
「…おん」
そう素直に答えると亮ちゃんから表情が消える。
「亮ちゃん…?」
「え?」
「どしたん?悲しそうな顔して…」
「や、別に…なんでもないで?」
「なんかあったら言ってな?」
亮ちゃんが悲しそうにしてると、俺まで悲しくなって来るんやもん。
「おん、ありがと大倉」