第3章 部屋割り
ー安田・渋谷・丸山sideー
「上手くいくかなー、亮」
ベッドに脚を伸ばして座る渋やんと、そのベッドの脇に体育座りでチョコンと座る僕。
それと、渋やんの座ってるベッドの前にあぐらで座ってるマル。
「どうやろな?互いに焦ってたやん。
亮は目に見えてオロオロ、大倉は必死で隠しとったみたいやけど俺には分かるわ。
かなり焦っとる」
「え、もしかしてわざと一緒にしたん?」
キョトンとしたマルの顔。
「今更何言うてんねん、マル。
当たり前やん。
お前もこの作戦を感じ取ったから俺らと相部屋を選んだんやろ?」
「全っ然気づかへんかったわ…」
気づかへんかったって…。
「信ちゃんがずっとマルの方見ながら小声で、気づけや!…とか言うてたで」
ちょっと脅かしてみる。
「怖っ⁉︎初耳ですわぁ」