第3章 部屋割り
「大倉は誰と一緒がええとかある?
たまには自分の意見も言うた方がええよ?」
ヤスが親切に尋ねてくれる。
亮ちゃんとがええなぁ…でも、無理やんな。
俺、避けられてるし。
「別に誰とでもええで?ヤス」
「せやけどヒナ、3人のとこもあるやったな?」
「そらあるやろ、すばる。
俺らは7人なんやから。
7は2じゃ割れへんで?知っとる?」
村上くんに尋ねた筈なのに横山が答えた。
「…それぐらい知っとるわ、バカにすんなや。ヨコ」
「せやで!すばるくんをバカにすんな!」
と、ムキになる亮ちゃん。
「じゃあ僕渋やんとマルとがええ。
3人部屋」
と、指で3を作るヤス。
「(ちょ、ヤス⁉︎何考えとるん⁉︎)」
「俺は別にええけどな。な?マル」
気づけ!マル!
ヒナが即興で思いついて、アイコンタクトしたこの作戦を。
気づかへんとあとで地獄を見ることになんで?