第2章 特別企画
「えーっと…ホテルに着いたら自由です。
3日間で色々な写真撮って来てください、やて」
読んでるだけでも、節々に関西弁が混じってしまう横山くん。
根っからの関西人やなぁ。
「それって、2人で相部屋なんやろ?裕ちん」
「おん。
どうやってペア決めるかは、任せるって書いてあったで」
もう読むのは止めて、普通に自分の言葉として喋る横山くん。
相変わらず、飽きっぽい。
と、人知れず苦笑する。
「カメラっていくつあるん?」
「お、ええ質問や。すばる。
カメラは1人1台」
「じゃあ、どこでナニ撮ってもええんやな」
ニヤリ、と笑うすばるくん。
「変なの撮りよったら、シバくで」
キラリ、と村上くんの八重歯が光る。
「お前にシバかれるんは嫌やな。
でも、撮るかどうかは気分次第や」
「はぁ…」
深い溜め息を吐く村上くんであった。