第2章 第1章 残酷な世界
...あぁ、この世界は残酷だ。
残酷すぎる。
世界を創ったのは神だと言うけれど、
そんなのは迷信にしかすぎない。
神なんてものがいるのなら
世界はもっと優しいはずだ。
一人にだけ、不幸を与えるわけない。
...私は幸せなんて知らない。
ただ不幸は知ってる。
昔から私には親がいない。
どうやって生きてきたのか、
よくわからない。
確か、親戚の家をたらい回しにされていた。
それだけは覚えている。
大人に親のことを聞こうとするたびに
嫌な顔をされる。
...だから、私は親のことを知らない。
今では、もう知りたいとも思わなくなった。
知ったって意味ない。
どうせ、死んだはずだから。
知ったって私にはなんの利益はない。
だって、こんなにも
『世界は......世界は残酷なんだから.........』