【DIABOLIK LOVERS/短編集/R18】
第3章 お仕置き【逆巻レイジ】
「へぇ…それは面白そうだな」
『でしょでしょ?今度一緒に遊びに行きましょうよ!』
食事が終われば兄弟が散らばり、廊下で何やら楽しげに笑顔を振りまく名無しの姿。
話している相手は長男のシュウだ。
それを見ていたレイジは我慢出来ずに声をかけた。
「名無し、何を話しているのです?」
『あ!レイジさん!この前新しく出来た遊園地のアトラクションに行こうかなって話してたんですっ♪』
「ほう、私ではなく…穀潰しとですか…」
何故私ではなく穀潰しを誘うのか…理解できませんね。
「名無し、ちょっと来なさい」
『えっ、レイジさん…!?』
シュウと話していたが、いきなり手を引かれレイジに連れ去られた。
「私達は…もっと親睦を深めるべきでしたね」
着いた場所は先程まで食事をしていた場所。
『親睦?』
「えぇ、親睦です。まずは…私が紅茶をいれて差し上げます」
『えっ、いいんですか!?私レイジさんが入れた紅茶大好きなので嬉しいです!』
「それは嬉しい言葉ですね。では少し待っていてください」
『はいっ』
そう言ってキッチンへと消えたレイジ。
「お待たせしました、どうぞ」
暫らくして、紅茶が入ったオシャレなティーカップを運び名無しの前に置いた。
『わぁ、いい香り…。あれ?レイジさんは飲まないんですか?』
「えぇ、私はやらなければならない事があるので。さぁ、どうぞ」
『そうですか…?じゃあいただきます』
何の疑いもなくティーカップに口を付け紅茶を一口飲んだ。
『んー…やっぱりレイジさんの入れた紅茶は美味しい…って…あ、れ……なんか…眠気が……』
その途端、いきなり眠気に襲われその場で意識を手放した。