• テキストサイズ

【DIABOLIK LOVERS/短編集/R18】

第2章 甘いものよりキミ【逆巻カナト】





「…居ませんね。いったい何処へ行ったんだろうね、テディ」

さっきから名無しさんを探しているんですが、何処にも居ませんね…
僕に言わないで勝手に何処かに行くなんて…。


「勝手に何処かに行くなんて……」


なかなか見つからない名無しの姿に、うっすらと目に涙を浮かべるカナト。


そんな中、キッチンからカナトが好きそうな甘い香りがした。

気になってキッチンへ歩を進めてみれば、大好きな名無しの姿を発見した。




「何をしているんですか…?」


『あ、カナトくん!今ね、カナトくんにケーキ作ってたのっ』


「ケーキですか…」


『カナトくん…えっ?どうしたの?泣いてる……っ!』


カナトの顔を見れば涙を浮かべていた為、心配そうにする名無し。

すると、ぎゅっと名無しを抱きしめるカナト。


「ずっと探してたんですよ…キミを」


更に力を込めて名無しを抱きしめる。


『ご、ごめんね…?』


とりあえず、謝りながらカナトの背中を撫でる。


「僕から勝手に離れないでください…名無しさんが居ないだけで気が狂いそうなんですよ」


悲しげな顔で名無しを見つめてくる。
な、なんたる可愛さ…。


『言わないでキッチンに来ちゃってごめんね…でも、カナトくんに喜んで欲しかったから…』


「気持ちは嬉しいですけど、僕はキミさえ居れば満足なんですよ。ね?テディ…」


抱きしめていた身体を話せば、手の中にいるテディに話しかける。


『カナトくん…//私もカナトくんさえ居ればいい…。あ、でもケーキ焼いちゃったからクリームだけ塗らせて?』




/ 50ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp