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苦しみの中の幸せ Part2  (銀魂 土方落ち)

第31章 約束は守りましょう



それから私は休む間もなく働いた。
全部隊の作戦の指揮から細々とした雑用、裏切り者の始末なども全部私が受け持った。
そうでもしないと、私の心が持ちそうになかったのだ。

戦争は中盤戦へと差しかかった。
圧倒的に私達の方が有利で、勝利は目前。

後は敵の大将を取るだけだった。

『晋助、案外この戦、簡単だったわね』

今私は自室にて、晋助の弾いている三味線を聞いていた。
私の呟いた言葉に晋助は手を止めた。

高「どうだかな。まだ終わっちゃいねェからどうとも言えねェだろーが」
『そうだね・・・・・・・・・ねェ・・・・銀時やヅラ達と・・・・話した?』
高「話す必要なんざねェだろう。俺はあいつらとは・・・・・」
『私と晋助は違うもんね。あの二人・・・・あ、坂本さん忘れてた。三人とは』

晋助は興味ないようにまた三味線を弾き始める。
私はそれを聞きながら考えていた。

銀時のこと、ヅラのこと、坂本さん・・・・・みんなのこと。

『戻れないんだよね・・・・・先生が居た頃には・・・・』

晋助はそれには答えない。

『楽しかったよね。バカばっかりしてさァ・・・・怒られたっけ?あ、ヅラが近所の未亡人に恋したりとか・・・・・あったよね?』
高「・・・・ああ」
『あの時はまだ・・・・子供だったよね』
高「・・・・・・・」
『失ってから気付くんだよね。大切なものも、大切なことも・・・・なんでだろうね?』

今回の事はその二の舞。また失ったんだ。
本当は一緒に居たかった・・・・また私のバカのせいで・・・

『バカだなァ・・・・私って・・・・こんなことぐらいしか・・・・してあげられないんだよなァ』
高「後悔してんのか?」
『当り前でしょ?これなら・・・・銀時と一緒に居るべきだった』
高「・・・・・・そう思うならそうすりゃぁ・・・」
『出来ないでしょ?神威が居るんだから』
高「おめェならあのガキぐらい、何とかなるだろ」
『まぁね・・・・でもさ、ほっとけないんだ。あいつも悲しんでる。誰にも見られていなかった・・・・だから私があいつを見ててあげるの。醜く歪んだ愛情でも・・・・受け止めてあげたいんだ』

それがたとえ、私の身を滅ぼすことになっても・・・・

『私はあいつの傍に居る』

私は自分に言い聞かせるように言った。
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