第23章 女の執念はおそろしい（一国傾城篇）

銀「瑠維」
『何？』

銀時は振り返り私の顔を見た。しっかりとした目つきをしている。

銀「お前ェはついてくんな。んな青っ白い顔色で来られても困るんでな」

銀時はそう言って私の頭を小突いた。私はそこを撫でながら言う。

『当り前でしょ？こっちは完全なる無罪なの！そんなわざわざ死にになんざ行かないってーの！』
銀「・・・・お前ェの事だから絶対行くって言うかと思った・・・・」
『ないない～。今回はアンタと言えども付き合いきれないや。せいぜいボロ雑巾にでもなってきな』

私はシッシッと手で追い払うように手を振ると、銀時は口角を上げ、背を向けて歩いていった。

その背中は広くて大きい。それなのに、泣いているようで・・・・見るだけで悲しくなった。

『・・・・銀時・・・・・』

これ以上失わせない。誰一人として・・・・・