第15章 洛山のマネージャー
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夢を見た。
もう遠い遠い昔の…まだ皆で笑いあっていた頃の夢を。
大ちゃんが黄瀬をイジって、あっくんはお菓子を食べてて、真ちゃんがそれを諌めて、さっちゃんはテツ君に抱き付いてて、征十郎と私が顔を見合わせて笑いあう…。
なんてことない日常だった。
毎日が楽しくて、ずっとこの心地よい幸せな日々が続くものだと、誰もが信じていたと思う。
だが、急に目の前が真っ暗になり、少しづつ皆の顔に笑顔がなくなっていった。
そして次の瞬間に、私の視界は”あの時”の真っ青な空が映し出された。
「(あ…ダメ…これがキッカケで皆は…)」
ギュッと目を強く瞑った。
「……っ」
そこで目が覚めた。
「…なんて嫌な夢なの…こんな日に限って…」
現在の時刻は午前五時。
ゆっくり起き上った私の背中は嫌な汗をかいていた。
こんな日…今日はついにWC決勝戦。
今日の試合で全てが決まる。
まだ少し早い時間ではあるが、私はベッドから立ち上がり、洗面台へ向かった。
「酷い顔…」
鏡に映った自分の顔を見つめて呟く。