第10章 どんな顔をするのかな
翌日、修ちゃんは荷物を纏めると、アメリカへ戻って行った。
私は空港までのお見送り。
「何かあったら、すぐに連絡しろよ?」
「わかってるわ」
「でも時間は考えろよ?夜中は勘弁してくれ」
「ふふっ、わかったわ」
「…本当にもしもの時はタツヤを頼れ。いいな?」
「…ええ」
そのまま修ちゃんは私の頭を撫でると、私の前から去っていった。
「(覚悟はもう、決まったわ)」
勝負は、皆の揃うWC。
そこで、私は自分にできることを全てぶつける。
私は、額の傷跡を一撫でして、修ちゃんの乗ったであろう飛行機を見送った。