• テキストサイズ

青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第9章 条件があるわ



ビデオカメラに録画してある試合は全部で四試合。

その中に海常対桐皇戦が混じっていた。


「大ちゃんと黄瀬か…」


頭の隅で分析も行いつつ、それを再生した。


「ふーん…海常は流石ってところね…。桐皇は…帝光みたいだわ」


連携を上手く取り入れながらも、ボールを黄瀬にまわす海常。

それに対して桐皇は、帝光の頃のように、個人プレーの行使、と言ったところだ。


「…って、あら?黄瀬…?」


試合が第二クオーターに入ったところで、黄瀬の様子がおかしくなったのが、画面越しにわかった。

この動きは…。


「大ちゃんの模倣、をしているの…?」


幾度となく、何度も間近で見てきた大ちゃんの動き。

黄瀬は、できないはずの『キセキの世代』の模倣ををしようとしていた。

できないわけはない、ということはわかっていたが、ここでぶつけてくるなんてね…。

それも、今まではそんな練習はしていなかったようで、ブッツケな感じがする。


「トリガーは取れたってことね。つまり…」


黄瀬は、海常のために戦っている。


「人って変わるもんねぇ…」


以前の黄瀬ならば、チームのために戦うなんて考えられない。

そんな黄瀬を変えるほど、いいチームに恵まれた、ということなのだろう。

/ 422ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp