第8章 我が儘か
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「ただいまぁ~っ」
「れ、レオ姉ぇっ」
長い長い四泊五日の修学旅行を終え、二年生は洛山高校へと戻ってき、体育館に顔を出したレオ姉に、私は思わず抱き付いた。
「久しぶりね、華澄ちゃん」
「藍川が抱き付くなんて意外だな」
「てかレオ姉だけずりーよ」
本来ならば、そのまま家に帰るつもりだったらしいのだが、スタメンの三人だけは、体を動かしたい、ということで部活に顔を出した。
「(久しぶりだわ…)」
私の意外な一面を見た三人は、驚いた表情を浮かべるも、どこかおかしそうにクスクスと笑う。