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希望の果てにあるものは

第3章 探索


「……もういい、わかった」


津山さんがそう呟いたのは、沈黙してから30秒ほど経ったころ。
先に折れたのは津山さんの方らしい。
津山さんは手にある銃を――――床に投げ捨てた。


「……ええっ!? ちょ、なんで、捨てっ!」

「弾切れだ。それはリボルバーだから今手に入れた弾倉は使えない」

「はぁ……そうなんだ……」


……いや、ちょっと待て。


「つまり津山さんは、使えない銃を私に渡して私を追い払おうと……?」

「……おまえがどこでのたれ死のうとオレには関係ない」

「…………」


開いた口が塞がらないとはまさにこのことだ。
半開きになった口からは言葉も出ない。
怒りを通り越して、もはや呆れてしまった。
出会ったばかりとはいえ、言葉を交わした人間をここまであっさりと切り捨てられるとは……津山さんはある意味大物なのかもしれない。

まあ、一つ言えることは。


「……受け取らなくてよかった……」

「ようやく厄介払いできると思ったのにな……。まあいい、ついてくるなら勝手にしろ、オレはもうおまえには干渉しない。オレについてくるのも離れるのも、死ぬのも生きるのも全部おまえの好きにしろ」


投げやりに言った津山さんは完全に諦めてしまった顔をしていた。
少し申し訳ないとは思ったが、私は勝手にすることにした。
津山さんの後ろにいれば、まあ、たぶんなんとかなるだろう。

化け物に慣れ、武器を手に入れたら、大人しく離れることにしよう。

私はそう決めて、手に入れた物を持って部屋を出る津山さんを追った。

 
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