第1章 桜が咲く季節は出会いの季節
レノンside
全校生徒が僕に視線を送る
そして僕は気にすることなく暗記してきたことを
用意されていた原稿は見ずに淡々と
僕が絶対に普段口にしない言葉を並べて
レノン「以上を持ちまして新入生代表の挨拶といたします。新入生代表 桔梗レノン」
僕は今日
知らない土地で知らない学校で
新しい生活を始める
僕は自分に任された仕事を終えて
クラスに戻ると
女子に質問攻めにあっていた頃に
やっと担当の先生らしき人が来た
綺麗なお姉さんだった
担任「私は鉢久慈美穂(はちくじみほ)と言います。今日から一年間よろしくお願いしますね!まずは出席確認をしますので自己紹介を兼ねて返事をしてください!」
僕はその声を横にある窓からグラウンドを見ていて
話なんか聞いてはいなかった
知らない土地だから中学時代からの知り合いなんて存在しないし
両親の実家は長崎と福岡で宮城ではないから
本当に知らない土地ではあるけれど
不安にはならない
あまり僕と関わることはしないほうがいいから
葉久慈「では!次!桔梗くん!」
僕の名前を呼ぶ先生
僕には自己紹介いるのかな?
さっき新入生代表の挨拶したのに・・・
よかばってんがさ・・・・あっしまった長崎弁が
こっちの人には長崎弁は通用しないだろうし
気を引き締めて生活しないとだな・・・
レノン「はい。桔梗レノンです。出身中学は桜坂学園中等部出身です。趣味は読書です。よろしくお願いします」
僕の自己紹介が終わり
席に着くと
顔を赤らめている男子や女子の奇声など僕には訳が分らないから
首を傾げるしかできなかった
僕変なこと言ったかな??
そうして慌しい一日を終えて
僕は帰る準備をしようとしていたら
隣のクラスから勢い良く飛び出していったオレンジ色の男の子が楽しそうに部活に向かっていた
僕はその男の子を横目で見ながら自分には部活は関係ないっと考えながら教室を出た・・・・
もしかしたら
この高校に入学したときから
僕の未来は変わっていたような気がする
彼らが僕にくれる
奇跡の光と希望を・・・