第26章 映画

その内、楽しく感じてしまう自分が現れた…


自分が泣いていて、傷付いて…

それを喜んでいる人たちもいたから、なおさらにそれだけが救いになった…


自分の存在意義なんて

それだけなんじゃないのかって感じたこともあった…


でも、違っていた…


普通の人たちからすれば、それ自体が異常で

何が社会においての常識なのかもわかってない
一般常識も知らずに、触れないままに大きくなった自分には…


自分の中での常識が、どれだけずれてたのかなんてのは

実際に触れ合わないと解り得ないようなものばかりだった…


今にも潰れてしまいそうで

それでも陽気にふるまってないとやってられなくって…


意地張って言えないまま

苦しめたくないから
悲しむ顔なんて見たくないから
気負わせたくないから
これからの態度を変えて欲しくないから…

言いあげていけばきりがない…


悩んで積み上げてきたものが

整理もつかないままで居たことが、今更になって解った…


それで…自分にとっては…

今まで生きてきた中で
どれだけ知っても、聴いても態度を変えないでくれた

やっとできた、本当に大事な存在（友達）だから……


尚更に想ったんだ…

合わせる顔が無いって、最低なことやっちまったって…


死んでしまいたいと悩んだりもしたり

勘違いして気を回して大失敗したり、ろくなもんじゃない…


そんな自分でも、いいのかな…

友達って呼べるようなこと、出来てるのかな…


整理もつかないまま呟いていっても

やっぱり整理がつかない…


でも、そんなこと自体…

そんな風に振り返って、それに気付けること自体が無かったから…


それで

自分が自分にどういうことをしたのか、その重みが解った…


それを知らずに、過ごしていた今までの気持ちも…

ずっと家族以外では一人だったから…

私だから、ちゃんと解る…


本当に、悩んだり挫けたり

その上ででも感じる幸せってのと


一人きりで、自分を理解しようとしてくれる人なんて

思う人なんているわけないと決めつけてた…

そんな中での幸せというものでは


天と地ほどの差があるってことが…