第3章 初等部へ潜入
────翌日
久しぶりに朝早く起きた
支給された制服を身に纏い、制御ピアスと指輪をはめ、準備をしていると、初校長が手配した迎えの車が家の敷地内へと入ってきた
もうこの家には当分帰ってくる事がないであろう
なので、簡単に持っていきたい物をカバンに詰め込んだ
『人が歩いてる・・』
本部まで車の中から、生徒達の登校中の姿が視界に入ってくる
約4年間、初校長の元で暮らしていたあたしにとって、制服を着て歩いている人をみるのが新鮮過ぎます
本部に着き、ソファーに座っていると遠慮がちの声の主に話かけられた
「あ、あのう・・」
『は、はい!!』
「えと・・あの・・」
『・・・・』
何が言いたいんだろう・・
じーっと見ていると、焦った様子で自己紹介と、今からあたしが入学する事になるというクラスに連れていってもらえるそう
こんな先生が副担任・・
あたしと同じくらいの歳の先生なんかな?入りたてなんかな
・・?
そんな事を考えていると目的地についた
「あれが初等部B組です」
あの中に柚香先輩の娘さんが、、
いや、とりあえず怪しまれんように10歳ぽくせな!
『え、、、』
教室の方へ歩いていくと、軽いパーマがかかり男性にしては長い金髪の髪の毛をなびかせた背の高い人
あれはきっと男・・だろう・・
でもこの見慣れた姿・・まさか
「チャオっ初めまして、子猫ちゃん」
初等部の担任の鳴海先生です、と副担任が紹介する
『げ・・・・っ』
な、ナル・・・?子猫ちゃんやて・・??
「ん・・緊張してるのかな~」
『・・・・』
いやいや、変わり過ぎ!!
昔はもっとスカした感じで愛想が悪かったのに・・
・・でも元気そうでよかった
ナルには色々とお世話になったんだ
ナルとか呼んでるけど、ナルは先輩
柚香先輩達みんなで仲良かったもんな
また会えて嬉しい
まだあの時の約束、、覚えとんかな、、?
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