第11章 帰還
「」
『ん?・・えッ』
--ちゃら・・
首にかけてあるアリスストーンに手を伸ばされれば首からそっと外された
『・・っ』
小さな身体から元の姿に戻る時の副作用にもだいぶ慣れてきた
「その姿見ると本当になんだって実感するよ」
『勝手にとらんといてよバカ』
「バカは余計だから」
『普通一言言うからな!!ほんま「・・?ナル・・?」
え・・この声・・
「久しぶり柚香先輩、志貴さんも・・
ここにいれば必ず会えると思っていた」
声がする方を振り返った
ずっと、ずっと、会いたいと願っていた人
その人が今、目の前に・・
『柚香先輩・・志貴さん・・』
「あなたここに居るってことは・・やっぱりあの時の契約を・・」
柚香先輩の言葉と共にナルの視線も感じる
『柚香先輩、あたしは大丈夫。問題なくうまくやってる
それよりも蜜柑に・・』
蜜柑達が穴を抜けて行った先にはZ・・つまり柚香先輩らがおったはず
『柚香先輩・・なんでZなんかに・・』
「・・」
「蜜柑ちゃん達に会えば、先輩は必ずここに来ると思ってたから・・うちの子達が随分お世話になりまして」
先ほどまで言い合いしていたナルの姿とは全然違う
透き通ったような、何も期待しないかのようなすごく冷たい目をしている
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