第11章 帰還
--ガッ
『ぎゃあぁあ!!』
瞬間移動する為に目を瞑り空間を飛ぶ準備をしていたのに、いきなり腕を引っ張られストーンから手を離してしまった
そして私と私の手を引っ張った人物はドタンッと床へと倒れた
ナニガオコッタノ・・・・
「どこに行こうとしてるの?」
そこに居たのは床へと尻をつき倒れているナルの姿
いててて・・と先ほど強打したであろうお尻を撫でながらこちらを向いている
『な、ナル!!』
「・・僕はその声にびっくりしたよ」
『いやいや、だってさっき帰ったのに・・いきなり手、引かれたら誰でもびっくりするから!!』
「で、どこに行こうとそのアリス使おうとしたの?」
『そ、それは・・・・別にどこでもええやん』
「あの人のところだね?」
『・・・・やったらなによ』
「はぁー、君が何をしてあの人の信用を得ているのか分からないけど、そんな哀しい表情をしながら行かなければならないのかい?」
『み、見てたん、、?』
「窓の外から哀しい表情しながら考えてそうだったから戻ってきた」
『・・・・ストーカー』
心配してくれてたんだ、、。
こんな言葉でしか嬉しさを現せない私を許して
「先輩にストーカー呼ばわりするな」
くしゃっと髪の毛を摘ままれる
あー、なんか、教師の時のナルと全然違う
昔は愛想が悪くてブスッてしてた印象が強かった。2人になるとその時のナルが少し出ている気がする
みんなの前じゃ明るく突っ込まれるキャラなのに、わたしと2人の時はドSにしか見えないんだよなー・・
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