第4章 にろちゃんは遊び人!?〈前編〉
翌日の放課後
まどかと滑津は約束通りパンケーキ屋へ。
二口は青根、小原、女川と買い物へと出掛けた。
もー、急に呼び出したかと思ったらシフト変更だけなんて。
まどか達とパンケーキ食べに行けば良かったよ。
バイト先の用事を早々に済ませた涼はファーストフード店に居た。
外を眺めながらポテトを摘まんでいると
ある人を見つけ、手が止まった。
あれ?青根くんだ。
二口も居るからバレー部の人達と遊んでるのかな?
楽しそうでいいなぁ……。
涼は外で歩いている青根を見ていると
すぐ近くに居た女子高生の話し声が聞こえた。
「ねぇヒナ。あれ、にろじゃない?」
一人の女の子が外を指しながら話していた。
「あっ!にろちゃん!」
もう一人の女の子が立ち上がり気付けとばかりに外に手を振っていた。
「アハハ!にろは外に居るのに気付くわけ無いじゃん!」
「だって~もう何ヵ月も連絡来ないんだよ?LINEも既読無視されるし!」
「既読無視されても送り続けるあんたもどうかと思うけどさ、にろ彼女出来たんじゃないの?」
「ヒナには彼女作らないってにろちゃん言ってたもん!にろちゃん嘘つかないもん!」
そんな話をしていた女子高生に耳を傾けていた涼。
この子達伊達工の生徒じゃないよね。
でも明らかに青根くん達見て話してたよね?
にろって誰なんだろう。
まどかに聞いてみようかな。
女子高生の話が気になった涼は
スマホを取りだしLINEでまどかに
にろの事を知っているか聞いてみる事にした。