第16章 審神者の帰還
「恵ちゃん、そろそろゲームしない? 僕、置いて行かれそうで……」
そう、同士みっちゃんも同じ理由で悩んでた。
っていうか、みっちゃんは掃除が終わってすぐにゲームがしたいと言ったけど、僕は鶴丸と一緒にシーガイヤの流れるプールで泳いでたからね。
その後も、頻繁に短刀ちゃんが誘ってくれるから、どうも断れなくてさ。
いやー、この頃短刀ちゃんと仲良くなっちゃって。
「ふふふっ、大丈夫だよ。データリセットさせたから、一週間後に皆やり直し!!」
「ほ、本当?」
「そうそう。面倒なことは、この一週間で片付けよう」
「よし、任せてくれ。一週間後にスタダだね……!!」
スタダ=スタートダッシュ。
専門用語を駆使し始めたみっちゃんは、完全に廃人(こちら側)の人になった。
言わば、同士さ。
そうして、がっちりと握手を交している時だった。
「姉ちゃーん、ただいまー」
「あるじさまー、あるじさまー!!」
「主、よくぞご無事で!! ささ、この長谷部がお荷物をお持ちしましょう……!!」
弟が、帰ってきた。