第14章 必殺技
ー朱莉ー
黒「あ、ちなみに、スパイカーと1対1の時は基本的に相手の“身体の正面”じゃなく“利き腕の正面”でブロックするといいぞ」
灰「おぉーっ」
月「、、、、。」
ミニゲームの合間にブロックのアドバイスをしていくクロ。
月「あの、、、一応、、、僕ら試合になったら敵同士ですよね。どうしてアドバイスまでしてくれるんですか、、、?」
眠気を堪えながら蛍の隣に立つ。
黒「ボクが親切なのはいつものことです」
胸に手を当てながら何を言うかと思ったら、、、
蛍は光のない目を、翔陽はこの世のモノではない物を見るような目で、、、あたしは変質者を見るような目で。
黒「何もそんな目で見なくても。」
いや、これ以外どんな目で見れば、、、?
黒「、、、『ゴミ捨て場の決戦』ってやつをさ、なんとか実現したいんだよね」
「「!」」
黒「ウチの監督の念願だし。けど、監督はあとどんぐらい現役で居られるか分んねーしさ。それには烏野にも勝ち上がって来て貰わなきゃなんねぇだろ。
、、、まぁ、俺の練習でもあるワケだし、細かいこときにすんなっつーの。ホレ練習練習~。」
クロが自分の為だけじゃなく誰かの為にバレーをしてるって知って、少しだけ、ホントに少しだけだけど、見直したかな、なんて。