第30章 メイドさん
あれから少し経った頃、雅紀先輩は元気を乗り戻したみたい。
「まつずーんっ」
「人の名前を噛むな」
ゴチッ、とツッコミを入れる潤先輩。
「あでっ…」
うわ、痛そう…。
「潤くん、指輪したまんまじゃん」
「おーい、相葉ー!大丈夫かー?」
「救急車呼ぶ?」
「リーダー気が早い」
「んー、大丈夫」
「ごめん、相葉くん。
平気?指輪してんの忘れてた」
「大丈夫だよ、松潤」
「良かった…ホント、ごめんな」
「だから良いってば!」
「相葉くんも、これに懲りたら噛まないことね?
特に人の名前は」
しっかり者の翔先輩が、場を収める。
「ふぁーい」