第1章 秘密の始まり
「大野さんは、この学校での友達第1号です!」
「え、第1号?」
びっくりして、目をパチクリさせる。
「はい、この学校では大野さんが初めてです」
意外…。
もっと居るんだと思ってた、こんな面白い子なのに…。
「あ、改めて自己紹介します。
私は1-Dの内田楓です。
よろしくお願いします」
「…3-A大野智」
抑揚もつけずに一息で言う。
「3年生⁉︎先輩じゃないですか」
「まぁ、そうだね」
そんな驚くことじゃない気がするけど。
「じゃあ、大野先輩って呼びますね?」
「いいよ、楓ちゃん」
完全に信用した訳じゃないけど、それなりに信用してるから名前で呼ぶことにする。