pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)
第11章 2年間
「お、俺の能力を忘れたのか?俺は未来を「それは私も同じ」
「なっ………?!グフッ…?!ギャァァァ………!!!」
ラビッシュの左胸に真っ直ぐ突き立てられた千鳥。
『私も同じ』その言葉の意味をラビッシュは理解する前に叫び声を上げて息絶えた。
「…………ゾロ…ッ」
千鳥の刀から滴る血を振り切った後、はゾロに駆け寄った。
「大丈夫ですか…!ゾロ、左目が…」
「そんな事はどうだっていい、それよりお前どうやって動きを見切った」
開かない左目なんてどうだっていい。
悪魔の実の能力で未来を見ていたはずのヤツの動きをは読んだのだ。
いや、違ェ…。
更にその先の未来を見ていた。
そんな動きだった。
それに…アレはなんだ。
「…………っ、」
ラビッシュに迫ったかと思えば重なった唇。
一瞬と言えど、思い出すだけでゾロの腹わたは煮えくり返りそうな程怒りが込み上げてきた。
「………城に戻りましょう、まずは手当を」
「そんなのいらねェって言っ…!「全部、話しますから」
「…!」
「だから、お願いだから…先に手当を」
「…わかった」
ゾロの返事を聞いてはホッと肩の力を抜いた。
それと同時に不安が胸に広がっていく。
自分の力を聞いて、ゾロはどんな反応をするだろうか?
「……っ!?ゾ、ゾロ……?私、一人で歩けます…っ」
ゾロは立ち上がってを抱えて歩き出す。
「ガタガタの脚じゃ城に辿り着けねェだろうが、暴れんな!おとなしくしてろ」
「う…………」
ゾロの言う通りだった。
習得したばかりの覇気を限界を越えても尚使い続けていた代償は大きい。
「………」
「ゾロ…」
「…なんだ」
「お城はあっちです」
「ぐ…ッ!!そういうのは早く言えッ!!」
城とは真逆に歩き始めたゾロの腕の中からは真後ろ真っ直ぐに指をさしたのだった。