pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)
第10章 クライガナ島、再び
マルコに抱えられは白ひげ海賊団の仲間の元へ戻った。
「大丈夫か……?」
心配そうに声を掛けるがからの反応はない。
顔や体に付いたままのエースの返り血。
拭う気力すら失っていた。
「マルコ」
「赤髪…!」
「新世界に戻って二人を葬るが…いいな?」
「あぁ…俺達も行かせてくれ」
「ならばソイツは置いて行け」
突然聞こえた声にその場にいた全員が振り返る。
「鷹の目…!?」
ゆっくりと近付くミホークに隊長達は警戒を強める。
「案ずるな…戦うつもりはない、その女を連れに来たのだ」
「ふざけんな!!なんでアンタがを!」
ミホークからの思いも寄らない言葉にマルコは思わず声を荒げた。
「」
そんなマルコを無視してミホークはへと視線を落とす。
生きる気力を失った様な顔。
その瞳には光さえ映していないようだった。
「白ひげがおらんと、火拳がおらんと…お前は前に進めんのか」
「………」
「初めて会った時もお前は一人だった、だが意志のある目をしていた」
「……親父、さま……」
「強くなりたいのならば…自ら道を進む気がまだあるのならば俺と来い、闇に飲まれるな、己の道は己の光で照らせ!」
マルコやビスタでは届かなかった閉ざしたの心を、ミホークは一突きにした。
「……?」
自分の腕の中で顔を歪め震えだした。
「マルコ隊長…降ります」
「あ、あぁ…」
言われるがままマルコはゆっくりとを地面に降ろす。
はミホークの方へ向くとゆっくりと口を開いた。
「貴方と一緒に行きます」