pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)
第6章 軍艦
「…どうであれ、目的はワシらと同じなんじゃ、このまま共にマリンフォードへ向かうのが一番じゃろ」
「ありがとうございます…」
「変わりにその剥き出しの殺気を緩めてくれんかのう、決戦前に周りがやられてしまうわい」
「…すみません」
ようやくここでは少し殺気を緩めた。
ジンベエとが話している頃、甲板の電伝虫が
鳴り響きルフィがそれを受けていた。
「キャプテン・バギー!アンタ海賊王のクルーだったのかっ!!!」
「…それにあの赤髪の兄弟分!!?」
(赤髪………)
はその話を聞いてミホークの言葉を思い出す。
『お前の髪の色が奴に似ていたからとでも言っておこうか』
あの時、鷹の目が言っていたのは赤髪の事…?
いや、まさかね……。
余計な雑念は捨てよう。
今は隊長を助けることだけを考えなくちゃ。
「「「ウオオオオオ!!!」」」
「なんかまとまったぞ」
「こういう才能はある様じゃのう…」
時刻は処刑まで三時間を切っていた。
これから世界の運命を懸けた決戦が始まると言うのに、空も海もとても穏やかだった。
その事がまたの胸を震わせた。
(まるで嵐の前の静けさ……)
ルフィや達が正義の門に近づいた頃、処刑台ではセンゴクがエースの素性について世界に向け話していた。
「お前の父親は!!!“海賊王”ゴールド・ロジャーだ!!!!」
この事実はたちまち全世界へと伝わった。
その場にいた海兵、モニターで様子を見ていたシャボンディ諸島の島民達は息を飲んだ。
「お前は“白ひげ”に守られていたんだ!!!」
「………!!!」
センゴクの言葉はエースの胸に鋭く突き刺さり抉った。
俺は…知らねェ間に、親父に………?
だとしたら俺は…!!!
その時、突如正義の門が開き始める。
それとほぼ同時に白ひげ傘下の海賊達が43隻もの船を率いて現れた。
「白ひげは何処だ!?確認を!!」
突如現れた大艦隊に慌ただしく海軍達が動き出す。
「!まさか…!!」
泡の音が響き渡る。
「湾内海底に影が!!」
「俺の愛する息子は無事なんだろうな…!!」
白ひげの登場にその場は更に緊張感に包まれる。
戦いはいよいよ始まろうとしていた。