第1章 平和な日々の終わり
「でも、どうしいて?」
美琴が魅湖に尋ねた。
「だって、お姉ちゃんああ見えても不器用だから・。」
美琴の問いかけに魅湖が答えた。
「大丈夫よ、私がちゃんと見てるから。」
美琴が魅湖に呟いた。
「どれだと、助かります。」
魅湖が美琴に。
「それじゃ、今からお見舞いに行って来るわね。」
美琴は呟き電話を切った。
「お見舞いに行くって、お母さん一人だけで?」
魅湖は呟き、一つの不安を覚えた。
「もしもし、お姉ちゃん?」
魅湖は急いで美鈴に電話を掛けた。
「あら、魅湖・・どうしたの?」
美鈴が魅湖に。
「お姉ちゃん・・居たの?」
魅湖が美鈴に。
「ええ、居ましたわ不器用なお姉さんがきちんと神社を守って居ますから、心配しなくても宜しいですわ・・古森魅湖さん。」
美鈴が魅湖に。
「お、お姉ちゃん・・聞いてたんだ。」
魅湖が美鈴に。
「ええ、一部始終をね。」
美鈴が魅湖に。
「でも、私はお母さんと電話をしてたんだけど。」
魅湖が美鈴に。
「ええ、お母さんとは話していたわ南大学病院までは・・ね。」
美鈴が魅湖に。
「じゃあ、お母さんはもう居ないの?」
魅湖が美鈴に。
「ええ、居ないわよ。」
でも、あの声はどうみてもお母さん・・まさか、お姉ちゃんがお母さんの声を使って電話をしていたの?」
魅湖が美鈴に。
「ようやく、気が付いたようね。」
美鈴が魅湖に。
「まさか、本当にお母さんに成りすましていたの?」
魅湖が美鈴に尋ねた。
「ええ、そうよ不器用なお姉ちゃんがね。」
美鈴が呟いた。
なりすましは、美鈴の得意で美鈴は時折母である美琴の声を出すことが可能であり、魅湖では太刀打ちできないのである。