第1章 平和な日々の終わり
魅湖はひたすら、さとりからの電話を待ち続けた。
さとり達は、無事に南神戸大学病院に辿り着けたのだろうか。
心配ごとが魅湖を支配していた。
ジリリリリーーーン・・・ジリリリリーーーン。
電話が鳴った。
「はい、古森です。」
美鈴が応対した。
「さとりです、ただ今大学病院に到着しました。」
さとりから電話があった。
「無事に病院に到着しましたか。」
魅湖がさとりに。
「はい、式神のおかげで早く病院に到着しました。」
さとりが魅湖に。
「そうですか、わかりました。」
魅湖が呟いた。
「これから、お母さんが居る病室に入りますので電話を切ります。」
さとりが魅湖に。
「わかりました、それではまた後程。」
魅湖は呟き、電話は切れた。
ピユルルルル・・・ピユルルルル・・
魅湖の携帯が鳴った。
「今度は、誰だろう。」
魅湖は呟き、携帯を手に取った。
電話の主は、小牧美琴であった。
「はい、古森です。」
魅湖が電話に応対した。
「あ、魅湖? お母さんだけど・・。」
美琴が魅湖に。
「お母さん、どうしたのですか?」
魅湖が美琴に。
「望の搬送先の病院は何処かわかる?」
美琴が魅湖に。
「はい、南神戸大学病院です。」
美琴の問いかけに魅湖が答えた。
「南神戸大学病院か・・」
美琴が呟いた。
「雄哉さんとさとりさん達が居ます。」
魅湖が美琴に呟いた。
「そう。」
美琴が呟いた。
「希望はどうしていますか?」
魅湖が美琴に尋ねた。
「今は起きているから美鈴が面倒を見ているわ。」
魅湖の問いかけに美琴が答えた。
「そうですか、でも本当にお姉ちゃんで大丈夫でしょうか。」
魅湖が美琴に尋ねた。