第1章 平和な日々の終わり
「一刻を争う時ですので、式神に乗って行ってください大学病院への道はさとりさんが式神に伝えて下さい。」
魅湖がさとりに呟いた。
「ありがとうございます、魅湖さん。」
さとりが魅湖に。
「それじゃ、さとりさん達をお願いね。」
魅湖が式神に呟いた。
式神は魅湖の言葉を理解したのか、式神は無言だが頷いた。
さとり達を乗せた式神は、空に向かって上昇していった。
「私は、お母さんに電話をかけますか。」
魅湖は呟き、家の中へと入って行った。
「あれ、どう見ても小牧美鈴だよね。」
「ええ、間違いないわねえ。」
影から魅湖を監視している二人の女性が呟いた。
「あの二人の女性は誰かしら。」
魅湖が呟いた。
魅湖は居間に姿を現し、母美琴からの電話を待った。
魅湖は居間のソファに、腰を降ろし祝詞を述べた。
目的は、母である望の無事を祈る為である。
魅湖は、母の美琴から願いの祝詞を学んでいたのだ。
しばらくしてから、電話が掛かって来た。
「はい、古森です。」
魅湖が電話に出た。
「その声は、魅湖なの?」
電話から美琴の声が聞こえて来た。
「お母さんさん、どうしたの?」
魅湖が美琴に。
「望が搬送された病院を教えて欲しいの。」
美琴が魅湖に。
「美波神戸大学病院です。」
美琴の問いかけに魅湖が答えた。
「南神戸大学病院・・行ってみるわ。」
美琴が呟いた。
「病院には、さとりさん達と雄哉さんが居ます。」
魅湖が美琴に呟いた。
「お姉ちゃんも一緒に行くの?」
魅湖が美琴に尋ねた。
「美鈴は留守番よ、でもどうして?」
美琴が魅湖に尋ねた。
「うん、ちょっと気になる事があるから。」
魅湖が問いかけに答えた。