第4章 Revolutionary army
トーストはおいしかった。
だが蜂蜜がかかっていて甘かったのでエスメラルダは少し残した。
あまり甘い物は好きではない。
どちらかというと辛い、しょっぱいの方が好きだ。
「もういいの?」
コアラが聞いてくる。
「甘いのはそんなに好きではないからね。」
「ふーん。でもおいしかったでしょ。」
コアラはニコニコして言う。
「まあな。」
エスメラルダは口を拭う。
「ね、これから何するの?」
「別に、何もない。だが時間があれば訓練しようと思う。」
サボが訓練場にいなければだがな。
サボ?
もしかして聞いていたか・・・?
さっと後ろを振り返るとサボの姿はなかった。
「サボ君ならさっき出てったよ。」
エスメラルダは胸を撫で下ろす。
「ねぇメラルちゃん。サボ君のことどう思ってるの?」
突然聞かれ言葉が浮かばない。
「何故だ?」
何故私に聞くんだ?
「ん~。だってサボ君とキスしたんでしょだからどうなのかなって。」
「言っておくが私が望んでしたのではないぞ。全て無理やりだ。」
エスメラルダからキスを望んだことなど微塵もない。
「で、どう思うの?」
「言い表すならそうだな・・・。」
ドキドキ←コアラ
「超強引な鉄パイプ野郎だな。」
「ップ!アハハハハ!!鉄パイプ野郎って!!ククク・・・」
コアラは腹を抱えて笑い出す。
「そっか・・・でも恋愛対象じゃないのか・・・。」
サボ君ドンマイ♪
「私は人を好きになったことは一度もない。」
「えぇ!じゃ・じゃあファーストキスはサボ君に奪われたってことォ!!」
サボ君・・・あとでもう一発殴っとこ。
「あまり大きい声で言わないでくれ・・・私だって驚いたんだ。」
まさかサボにとは・・・。
「嫌だったでしょ。」
「フッ。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれないな・・・」
エスメラルダはあやふやに答える。
「サボ君のことはっきり嫌とは言わないんだ。へぇ~。」
コアラはにやけている。
「勘違いしないでくれよ。それが好きに繋がる事は決してない。」
「どうかなぁ。」
サボ君に恋愛感情抱いちゃうかも。
「はぁ。」
エッ!なんでため息!?
「どしたの?」
「サボの行動がエスカレートしてくるんだが・・・」
あぁ。
しかたないよ。
だってサボ君、君に恋してるんだから。