第15章 Return
コアラは読書でもしてたら?
と言っていた。
だから読書をしようと思ったが
「あ、そうだ!」
「んぁ?」
「私は戦いの練習をするんだった!」
「・・・。」
「サボ。まだあのことを気にしているのか?」
2年前。
ここに来たばかりのエスメラルダはサボと決闘をした。
そのときサボはエスメラルダが降参しても攻撃を続けたのだ。
その結果エスメラルダとの仲は一時悲惨なものになったのだ。
「気にしないでくれ。私が気まずくなるだろ?」
「それは分かってるけど・・・。」
「行くのか?」
「行くー。」
結局サボもついてきた。
「相手は必要か?」
サボが聞いてきた。
「じゃあ頼む。」
エスメラルダは夜桜を鞘から出さずにサボに振りかざした。
サボは軽々と避けた。
エスメラルダは上に跳んだ。
そして突き刺すように振り下ろした。
が、サボに掴まれてしまった。
「ッ!」
エスメラルダはそのまま倒されて床に押さえつけられた。
「何でッ!」
「俺の勝ち!」
「これじゃ練習にならない!」
「俺が勝ったんだから俺の命令聞けよ?」
「だから何で!!」
「勝負だろ?」
「違う!!!」
なんでだよー!!
エスメラルダはもがくがサボは離さない。
「はーなーせー!」
「じゃあ言うこと聞くか?」
「・・・内容による。」
サボは口角を吊り上げて黒い笑みをつくった。
「風呂も一緒で!」
「はっぁぁぁぁぁ!!?」
「いいって言ったら離す。」
拒否できないパターンだこれ・・・。
「他にましなことはないのかよ・・・。」
「どうすんだ?」
「・・・っかったよ。」
「よっしゃ!一人で入るなよ?」
「うるさい。」
「照れるなって。」
「//////別に照れてないし。」
「顔赤いぞ?」
「///////・・・。」
サボが首の後ろに手を回してきた。
「起きろ。」
「乗ってるから無理だ!!」
「じゃ、なくて体起こせってこと。」
「サボ、何するか見え見えだ。」
「だったら早ぇ。」
エスメラルダはゆっくり体を起こした。
「んっ・・・」
自然にサボと唇が合わさった。
「んっぁ・・・んんぅ・・・・・」
どんどん深くなるキスにエスメラルダは翻弄されるのだった。