第10章 黒トリガー争奪戦
夜、私と迅さんは遠征部隊が来るであろう道にたっていた
サイドエフェクトを使ってみると、
夏海「真正面、1…2……8人来ます。……?もう一部隊こちらに向かってきます……」
迅「ああ、その部隊は味方だ。A級5位、嵐山隊だよ。そんなことより、来るぞ!」
夏海「!はい!」
太刀川「!!止まれ!」
三輪「迅……!!……朝霧!?」
夏海「A級の皆さんにも知られているなんて、光栄です」
太刀川「なるほど、そう来るか」
迅「太刀川さん久しぶり。皆お揃いでどちらまで?」
当真「うおっ、迅さんじゃん。なんで?」
迅「よう当真。冬島さんはどうした?」
当真「うちの隊長は船酔いでダウンしてるよ」
風間「余計なことをしゃべるな、当真」
太刀川「こんなところで待ち構えてたってことは、俺たちの目的もわかってるわけだな」
迅「うちの隊員にちょっかいだしに来たんだろ?」
夏海「最近うちの後輩たちはかなりいい感じなんで…」
迅「邪魔しないでほしいんだけど」
太刀川「そりゃ無理だ……と言ったら?」
迅「その場合は仕方ない。実力派エリートとしてかわいい後輩を守んなきゃいけないな」
太刀川「なんだ迅。いつになくやる気だな」
当真「おいおい、どーなってんだ?迅さんたちと戦う流れ?」
風間「『模擬戦を除くボーダー隊員同士の戦闘を固く禁ずる』隊務規定違反で厳罰を受ける覚悟はあるんだろうな?迅、朝霧」
迅「それを言うなら、うちの後輩だって立派なボーダー隊員だよ」
夏海「風間さんたちがやろうとしていることもルール違反じゃないですか?それに、そんな脅しで私たちは引きませんよ」
風間「……!…朝霧」
三輪「『立派なボーダー隊員』だと……!?ふざけるな!近界民をかくまってるだけだろうが!!」