第8章 覚醒と勝敗
「赤司君…今の君はもしかして…」
「ああ、だがその話は後だ。それより先にやらねばならないことがある」
そう言っている赤司の覚醒により残り11秒で点差はついに90対91と残り1ゴール差にまで追いつき、赤司は前を指さしながら「勝つぞ必ず!!最後の勝負だ!」と声を出し、彼らはそれに「おう!!」と声をあげた
ベンチも観客も必死に声を出しており、Jabberwock達は少々怒っているような様子を見せていた
[(くそがぁ…!!なんてありさまだ…!
まさかこんなサル共に追いつめられるなんてこんな屈辱は生まれて初めてだ…!!)
…だが、勝敗は別だぞ)]
そう言ったナッシュは攻めずにボールを12番へと回し、更に別の選手へとパスを回し、彼らの様子を見ながらナッシュは[残り10秒カッとなって強引に攻めるなんてすると思うか?キッチリボール回してオレ達の勝利で終わりだ!!]と笑っていた
「ディーフェンス!ディーフェンス!」
「がんばれ…頼む」
「がんばってくれぇ!!」
残り7秒、6秒、5秒とどんどんと時間がなくなっていくのを見て勝利を確信しハイタッチするジャバウォックのベンチメンバーに対し観客はみなVORPALSWORDSを応援しており、ボールを持つナッシュを前に赤司はずっとボールがとれないかと考えていた
「(ここまで引かれては…ダメだ…とれない…!!)」とそう思った矢先、ナッシュの後ろから黒子がボールをスティールした
瞬間桃井は「テツくん」と涙を流し、次の瞬間に「とったぁー!!」と誰もが立ち上がった