第5章 点差
それから少しして、第2Q終了のブザーが鳴った。36対40という2点差で追いかける形になってはいるが、観客に不満はないようだった
しかしシルバーは不満が溜まりに溜まっているのか、ベンチの椅子を蹴っ飛ばした
[お、おいシルバー…]
[うるせえ!!クソザル共が〜…チョロチョロひっかきやがって…後半ただじゃおかねえぞ…!!』
[シルバー]
[あ”あ”!?]
[少し黙れ]
ナッシュに睨みながらそう言われたシルバーは黙り、大人しくなった
そんな彼を静かにさせたナッシュはドカッと座り、[頭を冷やせバカが。どんな選手でも3人もつかれりゃ勝手はできなくなるに決まってるだろうが]と話し始めた
[だからってよお…このまま黙ってやられたんじゃオレの気がおさまらねぇ…!]
[安心しろ。後半はもっと暴れさせてやるよ、要はDFを散らしてやりゃあいいだけだ。オレが風通しよくしてやるよ]
そう言ったナッシュは不敵な笑みを浮かべており、彼らの様子を見ていたVORPALSWORDS側のベンチでは彼らの話題が少し出たようだった
「よくわかんねーけど、とりあえず収まったみたいだな…」
「全く…キレ方も向こうは迫力が一回り違うぜ」
「うっせーだけじゃん」
「ねー」
そんな会話をいつまでもしていられないため、景虎は「よぉしオメーら」と試合についての話を始めた
「前半は上出来だ!後半もこのままいくぞ!
だが気は抜くなよ。こんなもんがヤツらの全力なはずがねぇ、本当の勝負はこっからだ!いいな!!」
「おおう!!」
そう指示を受けてから緑間は先程の様子を思い出し「それにしてもナッシュ・ゴールド・Jr…あの凶暴なジェイソン・シルバーを一瞬で静かにさせるとは…一体どれほどの選手なのだよ」と考えており
そんな彼の横にいる赤司も彼らを見て何か考えているようだった